長岡生コンクリート
創発により紡ぎ出される
コンクリートソリューション

2023/09/29

【残コナ】の原材料。生コンスラッジ(スラッジケーキ)ができるまで

【残コナ】の原材料。生コンスラッジ(スラッジケーキ)ができるまで

残コンを語る上での基本中の基本「生コンスラッジができるまで」についてご紹介。



【残コナ】原材料【生コンスラッジ】ができるまで

 残コン女の子

今日は改めて、「残コナ」の原材料「生コンスラッジ」ができるまで、について詳細をご案内しまっす。
生コン工場は大きく分けて2つの方法で残コンを処理していて、「生コンスラッジ」が生成しがちな工場は比較的都市部で操業しているということができるかもしれません。。

残コナとは?

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スラッジを加工して得られる微粉末は「残コナ」と名付けられ、CCU、アルカリ刺激材(混和剤0)、細骨材代替、流動化処理土の原材料など多様な用途に用いられる。

関連記事:残コナstさえあれば怖くないばかりか 【もっと欲しくなっちゃう】 スラッジケーキや残コン

 

大元を辿れば「残コン」です

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こちら、生コン工場(写真は岡山市白石建設)に設置されてある洗浄設備では汚水や残コンが処理されている。残コンstを設置していない多くの生コン工場はこの形式を採用している。

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現場から戻ってきた洗浄水でほとんどスラリー化した残コンの排出状況。

トロンメルで骨材を回収

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トロンメル(回転する分級機)で粗骨材・細骨材として回収する。これらはJIS規格でも使用が許されているものであり、豊富な水酸化カルシウムはアルカリ刺激としてもその効果が期待されている。

残ったスラリーがスラッジ水

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こちら、タンクに貯留されている汚泥が「スラッジ水」。この後、フィルタープレスと呼ばれる圧搾機(酒粕製造みたいな機構)にかけられ減容化される。

フィルタープレス

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スラッジ水(ドロドロの汚水)をろ布に入れてぎゅーと圧搾するための機械がフィルタープレス。

透明な水は「上澄水」として生コン製造他に

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搾った後の水は上澄(じょうと)水として生コン製造に用いられるなど再利用される、または溢れ出した上澄水は中和処理などが行われて河川放流(捨てる)される。

スラッジケーキ生成

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こちらが、フィルタープレスで搾られた搾りたてのスラッジケーキ。

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自然乾燥や水和反応により次第に乾きその後「残コナst」にかけられ「残コナ」として再利用される。

考えてみりゃ、これまで全然基礎中の基礎「スラッジができるまで」を紹介してなかったなっ。 大半の生コン工場が困ってる「スラッジ」がきちんと有効利用されるようになるためにも、基本中の基本を紹介したぜっ。

 残コン姐さん

生コン工場は新時代の原材料メーカーに!

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残コン・生コンスラッジからは「残コナ」(微粉末)だけでなく、良質な砂(写真)や粗骨材なども得ることができる。JIS外生コン(先送りモルタルや捨てコン、流動化処理土など非構造部材に適用されるもの)向けに用いられる各種原材料は生コン工場で製造可能。

残コンさん、残コン姐さん。 今日は残コンの基本中の基本とも言っていい「生コンスラッジができるまで」のご紹介ご苦労様でございました。
「コンクリートをもっと身近に」
ということで、僕たちはとにかくプロダクトを通してあれこれ発信しているけれど、やっぱりそれを支える舞台裏ともいうべきR&Dもきちんとこなして、共有していかなくちゃねっ。それにしても、生コン工場が原材料メーカーポジションを握れる可能性ってとても宮本さん興奮していまっす。
オワッコーン‼︎

 宮本

 残コン女の子

ぉ、おわ?
生コン工場が自分たちの産業で発生した副産物をきちんと原材料として循環させる役割を果たせるこの取り組みはとても美しいストーリーですー。。
残コン‼︎ オワッコーン‼︎

 残コン姐さん



作者・宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士