2019/10/28
【岐阜】「早く終われるのがいいね!」プロ集団小倉左官店との連携(その1)

昨日(2019/10/27)日曜日は岐阜の老舗小倉左官店で出張生コンでいいことセミナー(同社社内研修)が開催されていた。日左連(日本左官業界組合連合会)の会長経験者もある小倉代表率いるプロ集団との連携が始まる。
https://ogura-sakan.com/
プロ集団小倉左官店
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_858.html]
左官とは特別な職能だ。
建設現場の中でも一際その技能は光る。
技能五輪は世界大会まである。
世界中のプレイヤーとその技能を競い合う。
生コン打設技能五輪なんて聞いたことあるだろうか。
ましてや、クロス張り技能五輪なんて存在しない。
左官
資材としての機能はもちろん、芸術作品としての美を競い合う技能。
これまでの建設現場の経験の中で左官が1人参加するだけで現場の動きがまるで変わってしまう体験を何度かしてきた。
美という抽象的な概念や施工スピードや正確さという機能を常に競い合っている左官のコテ先には魔法が生まれる。
そんな左官の世界でも名うての小倉左官店での社内研修会に招かれ「生コンでいいことセミナー」を開催した。
尊敬するプロ集団とはいえまずは生コンにちはから始めるのが礼儀だろう。
生こんにちはにはじまり、生こんにちはに終わる。
生コンでいいことセミナーの流儀だ。
事前に作成された模擬施工スペースを用いて「体を動かす」研修が始まる。
まずはネタの製造。
左官ミキサーで袋タイプの透水性コンクリートを製造する。
どんな状態が理想的であるかの目利きについて意見交換。
敷設。
プラゴテで不陸を整えながら敷き込んでいく。
「施工直後すぐに乗れる」を実演する田口さん。
透水性コンクリートを1度見て「いいな」と思っていた。
今年8月に施工された透水性コンクリート(https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_834.html)。
セミナーの途中小倉代表がやにわに切り出した。
「これ、1度みたことあるぞ。そう、いいと思って気になってた」
なんと、小倉代表によれば今年受注した工事案件の外構工事に採用されていたドライテックを偶然見かけて気になっていたのだそうだ。
ただ、どこのメーカーのなんの材料かついぞ知ることはなかった。
そして偶然にも今日その材料の講習会が自社研修会で開催されている。
・30分で施工が終わる
・水勾配(排水設備)から解放される
・草むしりから永久解放
モノタロウなどネット通販との協業が始まる。
ますます普及が拡大する透水性コンクリート。
「ポロポロ取れそうな洗い出しのような表層なのにしっかりしてたんだよ」
僕がその場で説明していた内容にいちいち頷いてくださる。
「何よりも早いのがいいね!残業がない。早く帰れる」
初めての材料への根源的な不安。
「大丈夫か。こいつの口車に乗せられてもいいのだろうか」
100人いたら99人は新しいものに対して抵抗を示す。
失敗が怖いのだ。
小倉左官店は透水性コンクリートに限らず全ての新技術に対してこの姿勢を貫いているそうだ。
「あたらしもん好きなだけだよ」
とおどけで受け答えする小倉代表。
そんなはずはない。
朝から新しい材料や道具にかじりつくようにより集まり目を輝かせて話を聞いている職員の皆さんでそれと知れる。
小倉左官店。
このプロ集団は建設現場で尊敬を集める左官という職業の中でもさらにそのトップクラスの技能を有している。
それは新しい道への飽くなき好奇心。
「とりあえず、やってみる」
という姿勢。
そうでなければ縁もゆかりもない僕たちみたいな会社に出張研修など申し込んでこないはずだ。
そんな一流のプロ集団小倉左官店に出会った透水性コンクリートドライテック。
施工が簡単を売りとしてはいるが、やはり一流の手に扱われる透水性コンクリートは一際美しい。
そんな左官のトップに見出され、今後本格的な施工体制が拡充していくことになるだろう。
(その2につづく)
宮本充也