2021/03/08
【東京】「働く人に対して失礼な土間コン」小島商店・ガーデンプラス

東京都町田市。施主より犬走部分にドライテックを希望され始めて知った。そこで別の現場に提案して施工を体験することとなった。今回の現場は2回目の施工。水勾配が取れない為採用された。 製造:小島商店(担当:小嶋修様)、施工:ガーデンプラス(担当:土井哲也・翔優、27m2、100mm厚、3名、1時間30分)
水勾配が取れないため採用
施工Before。
施主から犬走部にドライテックを希望されて始めてその存在を知ることになった。
水勾配不要という性能に興味を持ち、ガーデンプラスで受注している別の現場で提案し採用されて施工経験は積んでいた。
⚫︎参考記事:【神奈川】「仕上げてそのまま終わっていく」「左官屋さん頼まなくていいね!」
確かに、このような犬走部分では水勾配(排水)が取れない。
そのため、排水設備を兼ねているから真っ平らにしてもOKな舗装ドライテック一択と言っていい。
このように、プロの施工者が施主から教えてもらって知るというケースはここ増えている。
インターネットは知識や情報の格差を大幅に縮めた。
今回のようにそのことで施主と施工者(あるいは製造者)の間にあった溝を埋めることになるのが理想的なケース。
ガーデンプラス施工店は謙虚に一般の施主のご意見に耳を傾ける素質があったということになる。
残念ながら多くの施工者らは施主の意見に耳を貸そうともせず、「やったことないからできません」と無下に断るケースも少なくない。
⚫︎参考記事:「《土間コンの3倍高い》デマを流布する嘘つき施工者について」施工原価解説
犬走にドライテック最大のメリットと言ってもいいのが、「金鏝(かなごて)仕上げがない」「プレートコンパクタで一発転圧」。
従来の土間コンで考えれば、こんな狭いところで屈んで3回もせっせと金鏝で仕上げねばならない。
真っ暗闇になっても、気温が下がってきても、暗がりでせっせと屈んでいるのだ。
人生を嘆きたくなる。
一方のドライテックは均しにこそ多少しゃがんでプラゴテを当てることはあるが基本的には立ち仕事。
座って、立ってすることで、立ちくらみなんてこともない。
あなた(施主)の発注したドライテックは「働く人にも優しい」土間コンだ。
施工After。
27m2の犬走りは3名でたった1時間30分で終わってしまった。
従来の土間コンではまだまだ乾き待ち(ブリーディング水が引くのを待つ)の時間だ。
それから、金鏝仕上げとなる。
働く人に対してなんて失礼な工法なのだろう。
絶滅すればいいのにとすら思わないでもない笑。
施主の希望に対してどのように反応するかが優良施工店を見分けるコツ
⚫︎参考記事:【埼玉】魔法の質問「透水性コンクリートも検討したいのですが」前向きな施工者の見分け方
普通に考えて全然ナシだなと思うのだが、施主の希望に即座に「無理」と答えるバカがいるようだ。
信じられないほど馬鹿だ。
一生に一度の庭づくりなのだ、施主からしたら。
それを、「無理」とは、お前が、無理だ。
そんなやつに発注したら絶対に後悔するから手間でもちゃんとした施工店を探す努力を払うべきだと思う。
その意味で、「ドライテックにしたいのですが」仮に本当にそうは思っていなかったとしても、こう投げかけた時の施工者の対応で優良かポンコツかを見分けることができるはずだ笑。
今回対応されたガーデンプラス施工店はその意味で優良施工者だった。
客から聞いたその情報をしっかりとプロの視点で吟味し、別の現場で実際に経験してこの度犬走りの施工を迎えた。
こんな施工者ばかりになれば世界の景色はより美しくなるのだろう。
そのために必要なのは情報の流動性だと思う。
業界をもっともっと圧倒的な光で照らしてしまいさえすれば、「できません」なんて簡単に言ってしまう施工者も減るはずだ。
犯罪は暗闇で起こる。
真理だ。
もっと言えば、製造者、僕たち生コン工場ももっともっと透明な産業になればより良い存在になっていくはず。
自分を守る囲いがある方が落ち着くような気がするかもしれないが、それは錯覚だ。
真理は変化だ。
水の流れはひとときも停滞していることはない。
停滞はそのまま腐敗を意味する。
引き続き情報発信を通じて産業のアップデートに努めていきたい。
宮本充也