2021/08/14
【兵庫】「生コン車で配達が嫌ならダンプ引き取りもあるよ」

兵庫県。ダンプ引取の現場。1日で3回生コン工場に引取に来られて施工。玄関のアプローチ用に色粉を用意されて必要な分だけドライテックと混ぜ合わせて施工。奥の空いているところは材料が足りなかったので手練りのドライテックを用意して施工される予定。
製造・施工:匿名希望
狭い!2tダンプ!自分のペースで!
こちらの現場は全てダンプ引き取りで購入された施工業者さんの手によるもの。
アプローチ。
手前側黒い飛び石風ドライテックは現地で顔料を所定量まぶして着色したもの。
それにしてもこのところ「飛び石風」が増えたように思う。
ドライテックのテクスチャは意匠材料として認知され始めているということなのだろう。
⚫︎参考記事:【茨城】「飛び石風とってもおしゃれなドライテック」大里ブロック工業
また、奥に4つ打設されていない型枠がある。
「足りない!」
となったらしいが、ほんの少量のために生コン車でドライテックを運んでもらう必要はない。
現場でドライテックを自分たちで製造することができる。
⚫︎参考記事:超小規模の施工には「ドライテック袋詰タイプ」があります!
透水宣言 袋物DIYマニュアル 短縮版 ドライテック
駐車場、アプローチ、全ては生コン車による納品ではなく、ダンプ引き取りで施工された。
実はドライテックはポーラスコンクリートの1種。
で、もともとそのポーラスコンクリートはダンプ輸送を前提としていた。
もちろん生コン車で運ぶメリットは各種ある。
現場で材料の性状に変化(例えば待ち時間が長時間に及ぶとか、想定以上に暑いとか寒いとか)した場合、化学混和剤を使用して柔軟に対応が可能だからだ。
一方、デメリットもある。
例えば、目的地までに幅員の狭い道路を通らなくてはならず、通常の生コン車4tとか10tの車幅では交通ができない、なんて場合だ。
例えば、2tとか3tしか入らないような幅員の時。
生コン車の2t、3tは超特殊車両となる。
そのため、お値段が変わってしまう。
ちなみに、長岡生コンクリートの場合は結構なお値段をいただいている笑。
そもそも少量しか運べない特殊車両であって注文もまばらなために仕方ない面もあるのだ。
ダンプ引き取りのメリット徹底検証!
⚫︎安い
まず、当たり前のことだが、材料が安くなる。
生コン車で輸送してもらう手間がかからないからだ。
1000円とか1500円引とか、詳しくは生コン工場に尋ねていただくより他ないのだが、とにかく限りある車両を割いて現場に伺わなくてもいい、ってことになれば生コン工場にとってはありがたい。
だから、値引いてくれる。
DIYerの場合だと生コン工場に直接連絡はちょっとってことならばエクスショップで一般消費者対応が充実している。
最寄りの生コン工場は以下のMAPで簡単に検索できる。
⚫︎道路幅員の狭い現場にも柔軟に対応
およその建設現場には必ずと言っていいほどあるのが2tダンプだ。
あまりにもレギュラーな車両。
建設会社なら標準的に持っている。
そんな2tダンプがドライテックの運搬に使える。
およその現場にあるってことは、およその幅員の道路でも入っていけるという小回りを意味する。
いかなる現場条件に対しても十なんてわけだ。
⚫︎自分たちのペースで仕事ができる
いい人だと、あれじゃないだろうか。
生コン車の運転手さんを待たせるって、なんか気が散ったりしないだろうか笑。
もちろん、仕事できている。
待つのも仕事だ。
だが、運転手さんの心情は別として、「待たせている自分が嫌」みたいな心理笑。
ダンプ輸送の場合、それがない。
もちろん注意事項としては風とか直射日光に当たると材料の性状が変化してしまうのでむしろとかブルーシートで覆っておくなどの措置は必要だ。
例えばアプローチ部分の細かな箇所に移ると途端に打設時間が長引く。
そんな時に、他人を気にせず自分たちのペースで仕事ができるってのはダンプ引き取りのアドバンテージと言っていい。
というわけで、今回はダンプ引き取りについて徹底検証した。
あまり知られていないが、実はポーラスコンクリートはもともとダンプ引き取りが標準だった。
なにせ我が国におけるポーラスコンクリートの草分けは道路会社佐藤渡辺のパーミアコン。
同社は生コン屋さんではなく道路会社。
だから、標準的にアスファルトで施工している。
そんなアスファルトは実はダンプ輸送を前提としているのだ。
だから、ポーラスコンクリートはダンプ輸送で徹底的に鍛えられた(?)歴史がある。
ダンプ輸送育ちってわけだ。
「生コン車で配達が嫌ならダンプ引き取りもあるよ」
詳しくは最寄りの生コン屋さんまで。
きっと喜んで対応してくれるはずだ。
宮本充也