オワコンVSオコシコン 結局どちらの透水性コンクリートがいいの?
更新日:2023年 09月 13日
透水性を持つコンクリートの一部にオワコンとオコシコンが存在します。
どちらも水を透すことができるコンクリートですが「結局どちらのコンクリートがいいの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
そこで今回は、オワコンとオコシコン(ドライテック改良品)、透水性コンクリートとして機能面やDIYの行いやすさ、費用面で比較をしてみようと思います。
でも全ての面でオワコンが優れるわけじゃないから、オワコンとオコシコンそれぞれの魅力をしっかりと確認してほしいな。
ではオワコンとオコシコンの比較を見ていきましょう。
オワコンVSオコシコン 透水性コンクリート対決
今回はオワコンとオコシコンを下記の項目で比較していきます。
・透水性による機能面
・施工の行いやすさ
・DIYの行いやすさ
・デザイン性
・費用面
透水性による機能面
オワコンとオコシコン、一番の特徴が透水性です。
透水性は、オワコンとオコシコンの内部を水が通り地面に浸透させる機能のことです。
透水性に関してはオワコンとオコシコン、両方のコンクリートで機能差はほとんどありません。
どちらのコンクリートもお庭や駐車場に施工して、ぬかるみや水たまり対策ができます。
ただ災害レベルの雨量となった場合、地面に水が浸透する能力を上回る水量となるため、オワコンやオコシコンどちらを施工していてもオーバーフローしてしまう恐れがあります。
一応地質の良し悪しもあったりしますが、現在施工されてきたオワコンとオコシコンでオーバーフローの事例はありません。
施工の行いやすさ
オワコンとオコシコンの施工手順は、
・小運搬→均し→仕上げ
となります。
生コン車で運ばれてきた材料を施工箇所まで運搬し、トンボやレーキなどで平らに均し、上から圧を掛けることで仕上げられます。
施工手順としては同じですが、仕上げや必要な技術が異なります。
オワコンの仕上げは、足で踏み固める圧で仕上げることが可能です。
オコシコンの仕上げは、小型の転圧機を使って丁寧に仕上げていかなければなりません。
オワコンは専用の機械や技術がなくとも足で踏み固めることで仕上げられ、オコシコンは転圧機を用いて満遍なく平らに圧をかけて行かなければならないため施工難易度が少し高くなります。
オワコンは技術が必要とされる作業がほとんど無いため、小人数(1~2人)短時間で施工することができます。
オコシコンも小人数で施工することができますが、必要な技術や機械、丁寧な仕上げが求められるため施工時間もオワコンと比べて長くなる恐れがあります。
そのため、施工の行いやすさとしてはオワコンに軍配が上がります。
DIYの行いやすさ
次も施工に関する比較ですが、DIYを行う視点から比較をしていきたいと思います。
施工の行いやすさ同様に、DIYに関してもオワコンの方が行いやすいです。
均しや仕上げの簡単さは先ほど紹介した通り、さくっとレーキなどで平らにしたら、足で上から踏み固めていけば完成します。
転圧機なども必要なく、オワコンは骨材の周りにモルタルペーストが積層されているので、簡単に乾かず余裕を持ってDIYを行えるのです。
専用の道具を揃える必要もなく、専門的な技術も必要なく、1人でオワコンを運んで平らに均して踏んで完成。
1人でも駐車場1台分のDIYなら1~2時間で施工することができます。
オコシコンは仕上がりに精度が求められますが、オワコンにはそこまでの精度を求める必要はありません。
オコシコンも普通のコンクリートと比べるとDIYを行いやすいですが、オワコンと比べるとどうしても負けてしまう一面を持ちます。
デザイン性(見た目)
(上オコシコン、下オワコン)
デザイン性に関しては好みもあるかもしれませんが、オコシコンに軍配が上がります。
オワコンの見た目を一言で表すなら土のような見た目をしたコンクリートです。
泥団子状のオワコンが踏み固められて平らとなるため、どうしても地面のような見た目となってしまいます。
対してオコシコンは基礎となる砕石がペーストで繋がれているため、少し隙間の広いアスファルトな見た目となります。
どうしても整えられた見た目(オコシコン)と潰れた地面のような見た目(オワコン)となるため、多くの人が初めてみ比べた際にはオコシコンの方がデザイン性が高いと感じるでしょう。
ただ、デザイン性である見た目に関しては人の選り好みでかなり異なるため、オコシコンの集合した様子があまり好きではなかったり、オワコンの地面のようなデザインが自然で好きという人もいるのは確かです。
費用面
費用面に関しては断然オワコンに軍配が上がります。
材料だけの単価を見た場合、下記の比較表のとおりです。
材料 | 工事を依頼 | DIY | 透水性能 | DIY難易度 |
---|---|---|---|---|
砂利+防水シート |
10万円 | 4万円 | 〇 | ★ |
土間コン |
15万円 | 5万円 | × | ★★★★★ |
旧製品ドライテック |
22万円 | 15万円 | ◎ | ★★★★ |
オコシコン |
20万円 | 13万円 | ◎ | ★★★ |
オワコン |
9.7万円 | 4万円 | ◎ | ★★ |
金額はすべて税別です。
※「工事を依頼した場合」の金額に、以下の作業は含まれません。
・障害物撤去
・掘削・残土処分・下地工など事前工
※「オコシコン」の旧製品「ドライテック」の取り扱いは終了しました。
(地域によって金額が異なる場合があります。しかし、オコシコンの方が安くなることはありません)
材料の単価だけではなく、施工を行っていく上での人件費や機材費用も異なります。
オワコンはオコシコンよりも少ない人数で施工をすることができ、転圧機も用意する必要がないため機材に掛かる費用も少なく済みます。
オワコンはオコシコンほどの仕上がりに高い精度が求められないため、人員や機材費、施工時間の面で価格を抑えることが可能となっています。
DIYでの施工なら圧倒的にオワコンが優秀
オワコンVSオコシコンの比較をしてきましたが、施工の行いやすさや費用面においてはオワコンの方が優秀な結果となりました。
この2つの強みを持つことからDIYにおいてもオワコンは非常に優秀で、安く早く簡単に水たまり防草対策を行うことができるのです。
さらに、オコシコンは完成にしっかりとした精度を求められますが、オワコンは完成にしっかりとした精度を求める必要がないため初心者でも誰でも自由にDIYへ参加することが可能です。
家族や友人と一緒にDIYを楽しめる
オワコンは1人でも十分DIYを行うことができますが、1人よりも2人、2人よりも3人、といったようにDIY参加者が多ければそれだけ簡単に施工することもできます。
1人だと「小運搬→均し→仕上げ」を順番に行わなければなりませんが、複数人で作業すれば小運搬と均しの作業を同時並行で行うことができ、最後の仕上げも1人当たりの踏む面積が少なくて済みます。
オワコンは非常に分かりやすい施工方法であるため、誰でも参加をすることができ、体を動かしながらDIYを楽しむことができます。
そのため、家族や友人とDIYを楽しみながら行うといったこともできるのです。
ちなみにオワコンは施工したその日から上に乗ることができるため、家族や友人などとDIYで汗を流した後にBBQを楽しむといったこともできます。
オコシコンにも魅力がたくさんある
コスパと施工のしやすさに強みがあるオワコンですが、オコシコンはデザイン性に強みがあります。
同じ透水性コンクリートなためオワコンが持つ性能をオコシコンは持っており、そこに見た目の良さが加えられたコンクリートです。
そのため、家周りでも目立つ場所にオコシコンが採用される傾向があり、目立たない場所にはオワコンといった採用の仕方もあります。
一生に一度の家周りの整備を行うなら、綺麗なオコシコンを選ぶというのも1つの理由になるでしょう。
施工業者なら提案次第で使い分けられる
オワコンとオコシコンを比較をした場合にオワコンの方が優秀な点が多くはなりますが、施工業者さんから見るとオワコンとオコシコンを使い分けて行くことができます。
先ほども紹介しましたが、家周りで外から見える部分は外観を綺麗にするためにオコシコン、犬走りなどの見えない部分にはオワコン、といった提案を行うことができます。
透水性としての機能には変わりがないため、違いのある外観で差別化を行うことも可能です。
提案力が受注につながることも十分にあるため、顧客に提案できる手数としてオワコンとオコシコン両方を揃えておくのも良いでしょう。
オワコとオコシコンは施工製造業者マップから直接注文することができます
今回紹介したオワコンとオコシコンは、下記ページの施工業者マップより直接お近くの施工業者を探して施工相談できます。
オワコンやオコシコン施工を検討の方はぜひご活用ください。
オワコンとオコシコンにはデメリットもある
オワコンとオコシコンのメリットで比較をしてきましたが、2つの透水性コンクリートにもデメリットが存在します。
オワコンとオコシコンは透水性を持つため、排水用の水勾配(傾斜)を付ける必要がなく、平らに施工することができます。
この平らに施工できる点ですが、水平真っ平に施工できるわけでは無く若干の傾きや凸凹が発生してしまうのです。
そのため完全に真っ平にできるわけではないという点についてはあらかじめ把握しておかなければなりません。
それと、オワコンに関してですが比較でも紹介をしましたが、見た目は綺麗というわけではありません。
どうしても泥団子が潰されて地面を形成された見た目となるため、デザイン性を求める人にとっては注意が必要です。
ただ、オワコンはトップコートでカラーリングを行うことも可能なので、色の変更で若干のカバーをすることができます。
家周りの水たまりや雑草対策を検討するならオワコン、デザイン性ならオコシコン
以上がオワコンとオコシコンの比較となります。
・透水性による機能面→同性能
・施工の行いやすさ→オワコン
・DIYの行いやすさ→オワコン
・デザイン性→オコシコン
・費用面→オワコン
という結果になりました。
費用の安さ、施工の行いやすさ、透水性による機能面に違いがないということから、DIYで施工を行うならオワコンがおすすめです。
ただし、デザイン性の良さからオコシコンとオワコン両方を採用されるお施主様も増えております。
家周りで水たまり、ぬかるみ、雑草でお悩みの箇所だけではなく、地面のままの駐車場をコンクリートで舗装したい場合などにも最適なコンクリートなので、ぜひ好みの透水コンを採用してください。
一応オワコンDIYの様子を撮影した動画を載せておくので、よければ参考にしてみてください。
現在も一部流通している旧製品ドライテックでお困りの方々への救済措置についてご案内しています。
●【安い!】材料の価格がダウン。採用しやすい金額に
●【らくらく施工】施工しやすい性質に改善
●【つよい!】ドライテックを超える平均強度