2021/12/10
「生コン工場向け《オワコン》造粒ポーラスコンクリート製造マニュアル」

ローンチ直後から問い合わせは沸騰し現在各地で数件の施工予定を控えている造粒ポーラスコンクリート《オワコン》もやっぱり生コンだからご当地の生コン工場の理解がえられてナンボなところがある。怖がらないで。すっごく簡単だから、安心して!生コン工場向け製造マニュアル。
オワコン製造マニュアル
オワコン(西島邸の配合)ベース配合18N
⚫︎参考記事: 【静岡】《オワコン》「乾かない。作業が忙しくない。一人でもできるよこれ」池田ブロック
オワコン高強度タイプベース配合30N
配合設計は生コンポータル池上信(まこと)が担当した。
オワコン製造のフローと注意事項について
まず、あらかじめキーマテリアルY弾を生コン車のカラのドラムの中に所定量投入しておく。
ここがポイントとなる。
その後、上記配合の生コンクリートをバッチングプラントで製造し、生コン車に投入する。
この時、高速攪拌ではなく、低速で攪拌を行う。
Y弾のベース材料はMAPEIのRe-con ZERO EVOであり、内容物に高分子を含んでいるため高速攪拌によるパウダーの飛散、さらには高分子がドラム内のブレードなどに付着して残留する、といった不具合を防止するための措置。
投入が終わり、1分程度低速攪拌を行い、生コンクリートとY弾が混ざり合い馴染んだら、高速攪拌を2分行う。
Y弾が生コンクリートを強制脱水し、ドラムの回転により骨材周囲にモルタルペーストが積層し始めると明らかに攪拌の音が変わってくる。
それを目安に、目視で材料を確認しながらホッパー入り口まで材料を排出、その後投入側にレバーを戻す、を3〜4回繰り返す。
ワンパターンの一定方向の攪拌ではなく、イレギュラーな動きを与えることにより、造粒を促す効果と、さらにはドラム内部に高分子の残留物が残らないように、サンドペーパーの要領でドラム内部を擦る(残留付着物の除去)作用を期待している。
ウサギのフンのように材料が脱水されポロポロになったらオワコンの完成。
あとは、普通の生コンよろしく施工者にバトンタッチだ。
施工の成否を握るのは生コン工場の製造にかかっていると言っても過言ではない。
粒径の整った粒揃いのオワコンを現場に届けることで家周りの雑草・ぬかるみ・排水はバッチリ対策できる。
なお、現在は車両の乗り入れを想定していない配合であるため、「駐車場に使いたいんだけど」といった施工者からの問い合わせに対しては毅然とした態度でお断りください。
もちろん、生コン製造者の独自の配合設計で改良することを止めるわけではない。
あくまで、ブランド名「オワコン」を名乗る以上は、厳に謹んでいただきたいのであって、造粒ポーラスコンクリートそのものの改善や用途開発を止める権利は当方にはない。
造粒ポーラスコンクリートがいろんなラストワンマイルの手に渡ることによって独自の進化を遂げてくれることを期待している。
その端緒が生コン製造者らの理解となる。
本分野が広がることにより、生コン製造者の活躍のフィールドが広がることが、生コン工場の1である当社らの希望だ。
互いに力を合わせて新市場を創造していきましょう。
宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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