2020/03/30
「認知が進む生コン」週刊生コン(2020/03/30)

産業が興ってから70年間常に内向きの業界構造を敷いて来た生コンに変化が訪れている。「認知が進む生コン」社会一般にその価値を発信することでどんな未来が描かれる?
映画「透水宣言」(すきとり、残土処分)
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1081.html
⚫︎すきとり
⚫︎残土処分
そもそも一般に知られる必要は認知されていなかった。
下手すると生コンに従事する人ですら、この言葉への適正な理解は乏しいかもしれない。
必要な価値を必要としている人に届けるために産業は回覧板・連絡網構造を取らざるを得ない。
その構造は縦割りで階層が生じる。
情報(価値、製品)を必要としているところに至るまで多くの関係者の階層を経由して届くものだから、「すきとり」「残土処分」なんて専門用語は届くこともなく、また届く必要もなかった。
そんな構造を一変させる可能性を秘めた革新がITだ。
一般の人々は必要を認知しようもない時代から一変、コンクリートの価値・必要に認知するようになった。
鎖国していた時代が続かなかったのと同様。
僕たち産業は積極的に外向きへ自らの価値を発信していく。
それは、「そうあるべき」というものではなく「そうなるもの」という時代の必然。
生コンが認知される扉たるDIY。
そのインターフェースとして映画「透水宣言」の撮影が始まった。
路盤工・型枠工:https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1082.html
敷設・均し・転圧:https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1083.html
「生コン工場の情報を社会一般に開放する」【生コンマッチング】キックオフミーティング
https://www.nr-mix.co.jp/econ/blog/post_463.html
「生コンだけ作ってりゃいい」
そうは言っていられないことを示す現実(人口減少、マイナス成長、サステナブル社会)はいくらでも挙げることができる。
「え?生コン屋さんでリサイクル砕石なんか手に入るの?」
これは何も一般人のコメントではない。
隣接異業種のプロがこぼした素朴なコメントだ。
「知られていない」
産業にはこの前提に対する認識が薄い。
「俺たちの仕事はすごいんだ」
そう誇りに思うことは結構なことだが、「だからその価値をわからない社会は馬鹿だ」と結論づけることはできない。
伝えてこなかったという現実をしっかりと受け止め反省していく必要がある。
知られていないということは存在していないと同じこと。
だから、どんな価値を持っていたとしても、伝えていなければその価値は届かない。
知られるだけで噴出する産業の価値は大きい。
生コンに身を置く個人はそのことが分かっているはずだ。
(わかっていなければ生コンに誇りを持って仕事をしているとは言えない)
その課題に対する具体的な答えとして関係者が20名集まりキックオフミーティングが開催された。
生コンはすごい。
生コンの価値が適切に見出されれば社会に大きな貢献ができる。
先週はそんな情報発信、「知られることの大切さ」ということを考えさせられた1週間だった。
節目の今日、月間PV数が100,000を超過したのも何かの巡り合わせかもしれない。
誰にも知られてこなかった生コンが一般に知られる、身近な存在になりつつある。
知られることでこれまで採用されてこなかった透水性コンクリートを始めとした先端テクノロジーが普及し始めた。
あきらかにこれまでになかった新しい市場だ。
知られることで拓く新しい市場。
そこは僕たち生コンが活躍できる新しいフィールドだ。
今こそ産業の鎖国を解きラストワンマイルの才能を解放する時がきた。
宮本充也