2020/09/21
「透水性コンクリートをもっと身近に」週刊生コン(2020/09/21)

先週は次世代の土間コンクリート《透水性コンクリート》が一段と身近になったことを実感する1週間となった。世間の当たり前を変えるためには担い手である僕たちの意識を変えていかなければならない。自然と人が調和する世界を創造するコンクリートテックがもっと身近になるためには。
「袋タイプのドライテック《完全》製造動画マニュアル撮影」《透水宣言》陽光物産
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1306.html
身近。
そのことを考えた場合ECサイトとかホームセンターで取り扱われているということが条件になるはずだ。
エクスショップやモノタロウ、カインズやジョイフル本田などで実際に取り扱われるようになっているとは言え、《施工を伴う》はまだまだ敷居が高いように思う。
そう。
袋詰めで売られている材料。
それが、「身近」の絶対条件となるはず。
その身近さをきっかけに手にとった顧客が「大規模な駐車場は透水性コンクリートにしよう」という次なる需要に結びつく。
プレミックス建材の雄・陽光物産とエクステリア資材販売日本一のエクスショップがタッグを組んだ。
いよいよ「透水性コンクリートをもっと身近に」のスタートライン。
袋タイプのドライテックの販売がスタートする。
【東京】「埋設管の更新時に撤去された舗装の復旧に使われた少量の透水性コンクリート」建創・岡庭建材工業
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1307.html
こういうシーンで利用されることこそ「身近になった」証拠だ。
新しい設備の設置(あるいは更新)に伴い剥がされる舗装(埋設物の更新)。
およそ、
⚫︎コンクリート
⚫︎アスファルト
のいずれかで覆われているはずだ。
また、設備まわりというのはたいてい水はけが問題になっているはず。
雨の日は水たまりがそれほど問題にならないような場所。
つまり、人の往来があまりないような狭い場所に設備は設置される。
上述「袋詰めタイプ」もそうだが、普通に手にとって利用ができる、この要件を満たさなければどんな思いで仕事に打ち込んでいようと市場と顧客にその価値は届かない。
全国には3200の生コン工場があるとされている。
今年度中には透水性コンクリート《ドライテック》の製造に前向きな工場は400に達する見込み。
「最低ロットの0.5m3(4m2程度)から届けてくれる」
「余ったら残コンは持って帰ってくれる」
そんな製造インフラが整うことによって、今回の現場のように埋設管の更新時に当たり前のように利用される材料になっていくはずだ。
【埼玉】「《生コン屋さんの》透水性コンクリートの強みとは?」前田道路・東和アークス
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1300.html
そんな小ロットでも現場に届く生コン・透水性コンクリートは当然なことだが道路のような比較的大規模な現場にも届けられる。
身近な舗装といえば道路。
そのインフラを司ってきた道路会社。
大手道路会社の一角・前田道路のような企業に採用されるようになってこそ透水性コンクリートは「身近になった」ということなのだろう。
ただ、実際問題大手道路会社ともなると柔軟性に乏しい。
これまで長年親方日の丸の公共案件ばかりを主戦場としてきた企業の常だが新技術や新工法への対応は遅れがちなのがBtoB企業。
そんな中にあって前田道路は一味違う。
民間工事やBtoC(お施主さん直)を得意とする同社は大手企業の中でも異色。
もちろん支店によって温度差もばらつきがあるが、これまで前田道路は結構な頻度でドライテックを採用してきた。
全国に展開する生コン工場と大手道路会社が連携する。
そのことで、本当の「透水性コンクリートをもっと身近に」が達成されるのだろう。
大地に蓋しない、呼吸を止めないコンクリートテック。
「透水性コンクリートをもっと身近に」することで具体的に世界の景色は変化する。
降雨は舗装や排水設備に遮られることなく、地下水系や草花の根系に届く。
そのことで環境は潤い、人々の暮らしも満たされていく。
「透水性コンクリートをもっと身近に」
BtoB産業生コンをもっと身近に。
水の次に流通する材料なのに全然認知がされていない生コン。
生コンをもっと身近に。
生コンポータルの使命だ。
宮本充也