長岡生コンクリート
オコシコンは高い透水性を持ちながら表面強度・曲げ強度に優れたポーラス構造の高強度コンクリート

2021/06/21

《コラム》「NIPPOとか役所とか脱炭素とか。いよいよ公共性を備え始めた透水性コンクリート舗装」(週刊生コン 2021/06/21)

《コラム》「NIPPOとか役所とか脱炭素とか。いよいよ公共性を備え始めた透水性コンクリート舗装」(週刊生コン 2021/06/21)

NIPPO、役所発注、脱炭素。民間で逞しく普及を拡大してきた生コン発の透水性コンクリート「ドライテック」の採用事例はいよいよ公共性の高い分野でも採用、あるいは注目されるようになりつつある。(週刊生コン 2021/06/21)



公益性の高いコンクリート

⚫︎先週の記事1: 《脱炭素》「錚々たるテクノロジーグループに肩を並べて紹介された透水性コンクリートのサプライチェーン」RRCS

大手メディアに堂々と掲載されたポーラスコンクリートはプロダクトではなくそのサプライチェーンに注目が集まった。

縦割りで階層構造を有する産業にあって、「1時間半以内に荷下ろし」「独占禁止法適応除外」独特な商慣習も相まって、200を超える地域で別個に自治されている生コン産業。

通常のプロダクトとは異なり、プライスに統一性はない。

ブランドも、JIS規格 or 無印 の二択。

というよりも、一択と言っていいかもしれない。

需要家(ゼネコン、工務店、道路会社、ひいては一般消費者)にとって生コンに関する自由度は皆無。

選べない画一的な流通からアウトプットされるプライスのみが選択基準。

そんな流通構造にあって、ドライテックが拓いたサプライチェーンは従来の組合やJIS規格の鎖から放たれ自由にプロダクトを普及させている。

水道インフラがそうであるように。

中央集権的ではなく、それぞれの地域(地産地消)で各家庭や施設に流通しているように、画一的ではないけれど、それでいて同じ文脈(必要としているところに水をとどける)で展開される供給インフラ。

「大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリート」

生コン工場が貢献できる文脈を、中央集権的ではなく、自立分散型でそれぞれが自己組織化に向かう営みのアウトプットとして。

ポーラスコンクリート舗装はそれぞれの地域に供給され、大地の渇きを癒している。

縦割り・階層で閉鎖的な産業では達成できなかったことが今インターネットと企業間連携を前提とした新しいサプライチェーンで実現しようとしている。

⚫︎先週の記事2: 「丸壽や生コンポータルなら同じ生コンを倍の価格で販売します」kg21円生コンの意義

生コンという産業がより公共性、公益性を発揮するためには、同時に産業構造(流通チャネル)の見直しが必要だ。

これまでもすでに存在しているそれぞれの要素(製造、施工、消費)を別の視点で捉え直して再配置する。

産業の再定義

そうすることで、中央集権・画一という鎖に繋がれていた生コンラストワンマイルは色めきたつ。

今までになかったお互いが新しい繋がり方で絆を結ぶことで生まれる付加価値がある。

そのことで、一般に全く知られることのなかった生コンが身近になる。

つまり、それだけ、公に貢献できるフィールドが広がる。

⚫︎先週の記事3: 【静岡】「NIPPO日本の道路最大手にドライテックが採用された」長岡生コンクリート

⚫︎先週の記事4: 【千葉】「φ200の有孔管を入れそのまわりに6号砕石を入れ溝蓋部分を透水性のコンクリート」常総コンクリート・東葉興業

身近になり、フィールドが広がることで、生コンは見過ごされず、見出され、具体的なプロダクトが採用されていく。

生コンが身近でなかったばっかりにスルーされていたあれこれがきちんと人々の認知に引っかかる。

認知されれば、それは存在しているということになる。

「知られていないことは存在していないのと同じこと」

よく引き合いに出す至言。

だからこそ6年間毎日欠かさずブログ3本を基礎とした情報発信を誰に頼まれることなくやってきた。

1年、2年ではまるで成果が見られなかったが、5年を超えた今ではその偉大な変化は目を見張るものがある。

生コン産業に今必要なのは情報発信。

生コンにインターネットは欠かせない。

自信を持ってこう言える。



もともと、水の次に流通する、と言われている材料だから、公共性・公益性は高いはずだった。

70年産業、ひたすら内向き(B2B)で情報は循環し続けた結果、ほとんどの人々にとって生コンはよくわからないもの、何それ?的なものとなってしまっている。

経済成長がマイナスに触れるようになる。

人口がマイナスに触れて久しい。

我が国では新生児の最低記録は毎年更新されている。

地球は経済の膨張(成長ではない)を許さない。

その環境の中で、僕たち生コン産業の公共性ってのはきっと全く別の文脈を求められているのだと思う。

もちろん、最低限の国土の保全(水利、治山など)はこれまでの公共性という役割を維持することになると思うが、それだけではない、新しい時代と人が求めることに対しての感性を磨かなければならない。

それは、これまでのように上意下達で誰かに指図されて恭しく従うものでもない。

辺境、地元経済で起きている変化につぶさに反応し自ら姿を変えそれをインターネットや企業間連携を通して全体に統合していくような自己組織化へ向かうありかた。

それでこそ、新しい生コン産業の公共性が生成され、エコシステムにおける新たな自分達の役割を全うすることができるのだと思うのだ。

「NIPPOとか役所とか脱炭素とか。いよいよ公共性を備え始めた透水性コンクリート舗装」

新しい時代には痛みを伴うこともあると思う。

それでも、それぞれは、その痛みから逃げず直視し、自分たちが貢献しうる新しい役割を見出し、その役割に積極的に自分たちの姿を変化させていかなければならないのだと信じている。



宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士

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