長岡生コンクリート

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「撒いて踏むだけ」の簡単施工でDIYにも最適な、造粒ポーラスコンクリート「オワコン」。
オワコンは水を透すコンクリートなので、家周りの雑草・ぬかるみ・水たまり・猫の糞から解放されます。

2022/07/18

【愛知】《どうやって売る?》「電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグができるまでを視察」星野産商 #3

【愛知】《どうやって売る?》「電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグができるまでを視察」星野産商 #3

前回までは電気炉酸化スラグ骨材が出来上がるまでを紹介してきた。そして、ここから重要なのは「どうやって売る?」という問いだ。高炉スラグと違ってこの素晴らしき製品は未だ汎用的ではない。世界の景色を変えていない。電気炉酸化スラグ骨材を用いた生コン(オワコン)がきちんと市場と顧客の評価を得るためには?



どうやって売る?

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⚫︎参考記事:【愛知】「電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグができるまでを視察」星野産商 #1

⚫︎参考記事:【愛知】「電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグができるまでを視察」星野産商 #2

シュワちゃんばりに#3 はI will be back.を果たした。

さて、そんな電気炉酸化スラグ。

果たして世界の景色を変えてはいない。

つまり、いまだに汎用化されてはいない。

再生骨材コンクリートに関する団体は自分達の存在意義を強調する。

生コン総生産量の1%にも満たない流通は「売れた」とは言わない。

研究者や学者の中でも程度の低い感じの方々は「売る」という商行為を何処かで馬鹿にしている。

自分達があって、プロダクトや産業があるとでも勘違いしている。

そして、たくさん特許を出願し、どれも汎用化されたコンクリートにはならない。

循環する経済を産まない。

今回、星野産商を訪ねてつくづくその製品の潜在性に感じ入った。

庭コン・生コンポータルの強みは「売る」つまり、それっぽい言葉で言い換えれば、「社会実装」だ。

製造・施工のラストワンマイルにあってアイディアをプロダクトとして消費のラストワンマイルに届けるのが強みだ。

それは庭コン・生コンポータルで紹介してきたようにこれまでのプロダクト開発と実装で実証されている。

なんで売れないの?

売れるようにしたいときには答えを探すのではなく問いから始めるべきだ。

なんで売れないのか。

20年以上プロダクトの開発や普及に身をやつしている僕にはこの建設・コンクリート産業に蔓延る「売れない理由」は明白だ。

JIS A 5308

独占禁止法適応除外

あらゆる新進気鋭なプロダクトはこの2つに絡め取られて果たして普及を見ない。

イノベティブな生コンクリートが日経クロステックやそれ系の新聞にもてはやされたとしてもそれらは果たして世界の景色を変えていない理由がこの2つだ。

どうやって JIS A 5308 を打破するの?

これまで透水性コンクリートや残コンといったテーマでもがき苦しんできた僕たちは知っている。

戦っちゃダメ。

JIS規格は言ってみればギャンブルにおける胴元にならない限り打ち手(生コン工場やサプライヤー)は絶対に勝てない。

パチンコ店という業態が続いていることでもそれは知れる。

そんな賭場であくせく苦しんでも報われませんよ。

では、どうやって報われるべきなんだろう?

JIS A 5308 の外に出る

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⚫︎参考記事:【神奈川】「雑草は抜く、絶対生えさせん。でも植栽(樹木や草花)には生き生きと成長してほしい」東京テクノ・コンクリートサロン

例えば植栽を保護する名目で用いられるマルチング。

あるいは戸建て住宅の脇に設置される駐車場の土間コン。

こうした分野のプロダクトはJIS A 5308 とは一切無縁である。

ちなみに、僕はJIS A 5308 を否定する立場にはなく、これまで建築・土木といった分野に安心安全なプロダクトを提供してきたその功績は素晴らしいものだと思っている。

実際にお世話になっている多くの方々がJIS A 5308 に携わっている。

現状が全く問題がないかと尋ねられればもちろん課題意識を抱いているし、それを改善するための努力も払っているつもりだ。

それとは全く異なる次元でこの話を論じている。

JISという系の中では絶対にイノベーションは起きない。

あくまで規格はすでにあるものを前提に規定された最低限守るべき基準群。

つまり僕たちはJISの中ではない何処か。

造粒ポーラスコンクリートなど庭コン・生コンポータルが新たに拓いた系ともいうべき市場構造、つまり「JISの外」に踏み出る必要がある。

独占禁止法適応除外「組合」という系の外へ

そして、普及しないもう1つの理由である独占禁止法適応除外、つまりは組合という秩序。

「組合の外へ」と書けば短絡的なお歴々が「アウトになれってことか?! 怪しからん」と気色ばむ様子が脳裏をよぎるが、これもまた論点が異なる。

イノベーションは二元論・二項対立、つまり組合 or アウト では生まれない。

AもBもという統合的な発想がそのインキュベーターとなって育まれるのがイノベーションだ。

ここでも強調したいのが、JIS同様僕は組合や既に構築されている秩序としての独占禁止法適応除外を否定しようとする立場ではないということだ。

既往の秩序を尊重しつつも、その外へ。

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⚫︎参考記事:【実証】「生コン車でゼロセメントコンクリート・granZ concreteは作れました」奥村組土木工業

⚫︎参考記事:「生コン車で製造された生コンクリートで大臣認定を取得する」

例えば、奥村組土木興業や横浜国立大学らの取り組みは興味深い。

「やってみた」「できちゃった」

簡単なソリューションが新しい道を拓いた。

この製造方法であれば既往の秩序の循環を澱ませることもなく組合の外にある。

また、JIS A 5308の外ではなかなか採用が難しい公共事業などへも再現性をきちんと明示したり、あるいは大臣認定を取得するなどの方法で進出が可能だ。

その過程で徐々にこうしたイノベティブな生コンクリートが既往の秩序である二つ。

JIS A 5308

独占禁止法適応除外

からも異分子ではなく調和が可能で有益な要素として理解されるようになるはずだ。

そこでは対立はなく調和が待っている。

これが電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグをはじめとした有望なマテリアルやプロダクトが世界の景色を変えるための処方箋となる。


気候変動や人口爆発、エネルギーや食糧の不足など世界が抱える病魔は刻々と悪化している。

人々の暮らしを支えるインフラ「水の次に流通する材料」とも言われるコンクリートはこのままでいいはずもない。

しつこいようだが既往の秩序が達成してきた成果はいささかも揺るぐことなく、僕自身もそれのおこぼれに預かっている立場だ。

話は二元論で語られるものではない。

A も B も。

僕は既往の秩序(JIS A 5308・独占禁止法適応除外)を説得しようとしたり自分の思う通りに働きかけたりはしない。

既往の秩序はそのままに尊重し距離を置き、そして僕は僕のできることにひたすら集中するだけのことだ。

どうやって売る?

多くの専門家が見過ごしている問い。

その答えにひたすら近づいていくことが庭コン・生コンポータルが進むべき道だと思っている。

この度は土曜日丸1日電気炉酸化スラグの見学にお時間を割いていただいた星野社長と鶴山専務には感謝しかない。

世の中が必要としているものを普及させることこそが僕たち産業人に課せられた使命だと思っています。



宮本充也

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宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士

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