2022/07/16
【北海道】「アスファルトのように凹凸、ひび割れだらけにならない理由は ガラス・岩石 の仲間だから」大世紀生コン・タケザワウォール

北海道石狩市。昨日紹介した犬走に続いて、通路(車両乗り入れあり)に試験的に施工。「オワコンは駐車場にも問題なく使えます」を極寒の地北海道でも検証。
製造:大世紀生コン(担当:板橋誠ニ)、施工:タケザワウォール(担当:竹澤晴也、14m2、80mm〜10mm、4名、30分)
本州ではOK。いざ、北海道
昨日紹介した犬走に続いてお次は通路(車両乗り入れあり)にオワコン施工。
こちらは、80〜100mmの厚さを確保し荷重に対抗できるようにした。
ご存じだろうか?
北海道だけはなぜかエクステリア舗装の多くがアスファルトであると言う事実。
⚫︎参考記事:【北海道】「アスファルト以外の舗装材を探していた」《北海道の舗装といえばアスファルト》という常識・タケザワウォール
その理由を簡単に申せば本州に比べて北海道の供用環境は過酷。
とりわけ過酷な地面に用いられる部材。
どうせダメになるなら安いもんにしておこう。
また、日本で初めての国道にアスファルト舗装が採用された地域でもあり、供給網も整備されていた。
そんなところだと僕は感じている。
そのため、当初コンクリート舗装(透水性コンクリート)を阻む圧は相当なもんだった。
昨日も紹介したが、ただ1人タケザワウォールの竹沢晴也さんだけはその可能性を見出し実際に北海道の舗装の常識を覆すことができた。
そして今回、オワコンにとっては初めての北海道施工。
基本構造は同じでコンクリートという物性も同じなのでなんら問題もなかろう。
一冬越すのが大変楽しみである。
それでは施工を見ていこう。
北海道でも「撒いて、踏むだけ」
敷き広げられたオワコンを振動プレートやタンパで締め固める。
いわば、「撒いて、踏むだけ」以上おしまい。
しかも、既往のポーラスコンクリートに比べて乾かないから施工性が改善されている。
「施工が10倍楽だよ。これからこれにして」
施工者らの反応は上々。
施工フレンドリーはそのまま消費者フレンドリーにつながる。
素人・一般でも事前によく学習しておけば十分DIYも可能。
敷居が低いと言うよりもないといえる材料なのだ。
一冬越すオワコンが楽しみ
After。
お見事。
平滑。
綺麗。
エモい。
乾けば土間コンのように白く輝く。
その舗装は透水コン(既往のポーラスコンクリート)同様にジャンジャン水透す。
夏は夏でアスファルトよりも俄然路面温度が低い。
⚫︎参考記事:「コンクリートとりわけオワコンがアスファルトよりも涼しいって本当にほんと?」
After。
このように見ると脇にあるアスファルトはべこべこ、凹凸、ひび割れ、グダグダであることがわかるね。
さて、ここからオワコンちゃん、どのように変遷を辿るのか。
専門家の僕は知っている。
コンクリートはガラスや石の仲間。
そうやすやすと凸凹したりグダグダしたりはしない。
つおいんだぞ。
だから、劣化しない。
一冬越すのが楽しみですね。
オワコンが土間コン(生コン)より安い理由
施工手順 | 土間コン | オワコン |
---|---|---|
1)掘削 | 200mm~ | 150mmに削減 |
2)残土処分 | 200mm × 面積 | 150mm × 面積に削減 |
3)路盤 | 100mm~ | 省略 |
4)メッシュ配筋 | 有 | 省略 |
5)コンクリート工 | 100mm~ 数時間から半日の水引を待ってから仕上げ |
オワコン150mm 状況によってセメント安定処理路盤を兼ねる |
6)養生 | 当日〜翌日は立ち入り厳禁 | 直後から歩行や軽作業可能(時短) |
上の表は土間コン(生コン)とオワコンの施工手順を比較したものです。
材料費としては、2層で路盤を兼ねた150mmのオワコンは、生コンクリートよりも高くなります。
しかし、以下のとおり工事費は作業人員2名分ほど縮減できるので、総費用は生コンよりも安くなる傾向にあります。
・掘削・処分残土量が減ってる
・路盤材料使わない
・ワイヤーメッシュ配筋しない
また、施工直後から軽作業(カーポート屋根設置)ができる などのメリットもあります。
そんでもって、なんと、ななんと、オワコンは既往の土間コンよりも安いときている。
「やすい」オワコン。
材料 | 工事を依頼 | DIY | 透水性能 | DIY難易度 |
---|---|---|---|---|
![]() 砂利+防水シート |
100,000 | 50,000 | 〇 | ★ |
![]() 土間コン |
150,000 | 50,000 | × | ★★★★★ |
![]() ドライテック |
200,000 | 130,000 | ◎ | ★★★★ |
![]() オワコン |
88,800 | 30,000 | ◎ | ★★ |
知らなかったでは済まされないかも!
庭材料で【最安】とされる砂利敷と同等もしくは安価なオワコン
こちらは、その他舗装材との比較表だ。
もう、選ばない手はないってーの。
と言うわけで、今日は名古屋に来ている。
星野産商さんを訪ね、スラグの見学会をパイセンと行う。
スラグ。
今、プロジェクト「世界一有名な半島」ではさまざまな地域発生材をコンクリートを通して地域に循環させる取り組みが進行中だ。
その意味では発生材を「未利用資源」として循環させた「始祖」とも言うべきスラグを学んでおくことは非常に有益。
今日もいい1日になるといいな。
毎日毎日コンクリートに埋もれて生活をしております。
より良いアウトプットを生み出させたらきっと僕自身も幸せになれる。
大地を削らない、汚さない、蓋しない、循環するコンクリート。
それではまた次回。
宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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