長岡生コンクリート
オコシコンは高い透水性を持ちながら表面強度・曲げ強度に優れたポーラス構造の高強度コンクリート

2021/02/10

「コンクリートは緑だ」ドライテック次なる可能性(月刊透水性コンクリートVol.43)

「コンクリートは緑だ」ドライテック次なる可能性(月刊透水性コンクリートVol.43)

カーボンネガティブCarbon negative)とは、経済活動によって排出される温室効果ガス(CO2や水蒸気など)よりも、吸収する温室効果ガスが多い状態を指す。 たとえば、企業のCSRとして大規模な植林活動をし、大気から取り除かれるCO2が事業活動に必要なCO2を上回った場合は、カーボンネガティブとされる。 カーボンネガティブとは・意味 より引用)
※写真は IS IT GREEN?: Concrete より引用。



⚫︎参考記事1: 「ポーラスコンクリートが残コンと出会う時」共同研究

⚫︎参考記事2: 「大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリート」blue planet・ポーラスコンクリート

⚫︎参考記事3: 《奴隷制度と舗装の常識》「コンクリート舗装における炭素吸収の解明」解説(MIT)


⚫︎関連1: 「日生投資先排出ゼロに」日経新聞 記事解説(週刊生コン 2021/02/01)

⚫︎関連2: 《スタメン決定》「某大手商社、CCU企業らとの共同実験に参加する生コン製造者を募集しています」#2

⚫︎関連3: 《コラム》「透水性コンクリートの本当の価値は水を透すことではないのかも知れない」

⚫︎関連4: 「CO2吸収コンクリ拡大へ 政府《実行計画》概要判明」解説



カーボンネガティブ、カーボンリサイクルの分野でコンクリートが注目されている

「コンクリートから人へ」

官民癒着。

とかく僕たち生コンクリート(または建設産業全体)は悪者のイメージを持たれているようだが、実は持続可能な発展を企図した場合に「水の次に流通する材料」生コンクリートはなくてはならないマテリアルだということはこのところの研究で明らかにされてきた。

今、あなた(建設、施工者)が普通に購入している生コン。

使えば使うほど、「植林したのと同じくらい」CO2を吸収するということが明らかにされれば。

今、そんな研究がRRCS(生コン・残コンソリューション技術研究会)を中心に進んでいる。


CCU(Carbon  Capturing & Utilization)

直訳すれば、二酸化炭素を回収して利用する、技術。


炭素の回収と利用は、二酸化炭素を回収してさらに使用するためにリサイクルするプロセスです。炭素の回収と利用は、主要な固定排出物からの温室効果ガス排出量を大幅に削減するという世界的な課題への対応を提供する可能性があります。(Wikipediaから引用)


あなたが建設現場で打設する生コンクリート。

大地を削り、汚し、蓋しているその材料を使うことにもしかしたら心のどこかでうめくものがあるかもしれない。

有限な星の上で無限の拡大再生産を行う建設そして生コンクリート産業。

心の奥底でためらう囁きがあるのならそれは人として当然のあり方。

いつしか、建設は自然を支配の対象としてしまっていた。

一方で自然の一部でもある人類はここで気づき始めているのかもしれない。

現行の建設の延長に持続可能な発展は見込めないという事実に。



「コンクリートは緑だ」

義務教育を受けた人なら誰もが知っている、「植林をすればするほどCO2は減少する」という事実。

そして、現代のテクノロジーは、「コンクリートを施工すればするほどCO2は減少する」に近づいている。

コンクリートと緑の融合。

人類の究極の目的。

自然と人が調和する世界。

大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリート。

参考記事や参考にも紹介したように、ポーラスコンクリート(ドライテック、透水性コンクリート)には今新たに注目される性能がある。

膨大な表面積を有する構造であるため施工直後から中性化と呼ばれるCO2の固定化が通常のコンクリートの比ではない速度で始まる。

通常、コンクリート構造物は中性化が満了する以前に供用が完了し埋戻し材あるいは路盤材などの用途でリサイクルされ大気に触れることのない地中に埋設される。

一方、ポーラスコンクリートであれば収容できるCO2の容量を供用中に固定化することができる。

そのポーラスコンクリートの主要粗骨材(細骨材は使用しない)が(残コンなどを由来とする)再生骨材となればさらにCO2の収容量は多くを期待できる。

そして、CCU。

現在注目される、CarbonCureやBluePlanetなど人工的にCO2をコンクリートに配合することのできる技術を盛り込む。

「コンクリートは緑だ」

理屈の上では、「コンクリートを施工すればするほどCO2は減少する」に近づく。

自然循環型社会というインフラを整備し、その上でこうした先端コンクリートテックを産業が実装する。

そのことで、大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容する、「水の次に流通する材料」コンクリートという夢が実現する。

今、関係者らの間ではこんな壮大な夢を形にするべく組織化が進んでいる。



「コンクリートは緑だ」

そう言い切れる時代がすぐそこまでやってきているようだ。

生コン屋さんに普通に電話して注文しているその生コンを打設すればするほどCO2が減る(緑が増える)。

現代テクノロジーを積極的に取り込んでいくインフラ(産業構造)が整備され、携わる僕たちの意識が変化し実践が生まれれば必ずや実現する。

「コンクリートは緑だ」。

引き続き、ドライテックの可能性を探っていきたい。



宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士

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