長岡生コンクリート

2022/11/20

「イワモルを3時間運搬するために遅延剤を用いた実機試験を行いました」

「イワモルを3時間運搬するために遅延剤を用いた実機試験を行いました」

イワモルは残コンステーションで製造された5mmUの砂とセメント(または高炉スラグ微粉末)、水(上澄水、または海水)で製造された流動性埋戻し材。12月6日千葉県東松戸(関東技術事務所)までICC(静岡県伊豆の国市)で製造されたイワモルを納品する準備試験として遅延剤を用いた実機試験を行いました。



遅延剤を用いたイワモル実機試験

イワモルとは?

工場に持ち戻された残余生コンクリート(残コン)は残コンステーション(動画)で加工され造粒骨材となる。

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5mm目が設置されたトロンメル。

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造粒骨材はトロンメルや振動ぶるいなどで5mmUに加工され、粗骨材は回収骨材としてJIS生コンクリートに用いられる。写真は、5mmUにふるい分けられた造粒骨材。この後バッチャープラントの貯蔵便に荷上げされ、セメント(または高炉スラグ微粉末)や水(上澄水、海水など)と練り混ぜられ流動性埋戻し材「イワモル」ができる。

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フロー試験(流動性判定)を担当するのはひゆう君(長岡生コンクリート)。

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フロー230mm。狙い通り。この流動性の高いイワモルは地中構造物(アナボコとか廃止管とか)の充填、ひいては不等沈下防止のために供される。

遅延効果バッチリ!イワモル

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 残コン女の子

実際にイワモルを練ってセメントに対して所定量の凝結遅延剤(コンクリート混和材)を用いることで長距離輸送にも耐えられる材料であるかの実機試験ですね。
なんか、あんま分からんですけど、通常の流動化処理土(泥土、残土)と違って不純物(有機物)が含まれていないから管理しやすそうですよね。
お前、さては、コンクリート技士だな?
ワンチャン、診断士とかも持ってるな?
そうなんだ、イワモルはセメントあるいは残コン(コンクリート)が由来となっているから、残土を裏付けに製造される流動化処理土(LSS)よりも管理がしやすいのが特徴なんだ。
事実、凝血遅延剤がバッチリ効いて流動性がピタッと動かず3時間経過したそうだ。

 残コン姐さん

ICCでは早速12月から製造・出荷を始めます

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地中の杭を引き抜いた後の空洞埋め戻しに用いられている残渣式流動化処理土は長岡生コンクリート(静岡県伊豆の国市)で製造・出荷されている。

 残コン女の子

ちなみに、残渣式流動化処理土の製造経験が10年以上にもなる長岡生コンクリートでは今後並行してイワモルの製造も始めんだそうです。
市場はすでに開かれているから比較的スムーズに軌道に乗りそうですよね。
なんか、自然な感じしますし。

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ただ、そうなってくると、今度は残コンの確保が大変なんだ。
「残すなよ!」とか言ってられなくなってきて、そのうち「残してくれ、お願いします」みたいなわけのわからないパラーバランスが生まれそうなんだ汗。
これまで厄介者でゼネコン・生コン・圧送間で押し付けあってきた「残コン」がいきなり資源になっちまうんだもんなあ。
長岡生コンでは近隣の修善寺さん、古藤田さん、三島さんなど組合工場さんに「残コンください。買います」ってお願いを始めるらしいんだ。
きっと喜んでもらえるはずだよな、これ。
もしかしたら、「敵に塩は渡せねえ」みたいなややこしいことに巻き込まれるかもしれねえけど汗。

 残コン姐さん

イワモルライセンスパートナー募集

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残コンステーションの残渣貯蔵ピット。前日の残水・洗浄水から濾された残渣は朝から夕方にかけて天日干しされ当日の残コンにブレンド、強制脱水(re-con zero evo)の後に造粒骨材に改質される。

やあやあ、残コンさん、姐さん、お勤めご苦労様です。
毎晩飲み過ぎで朝になるとすっごく後悔している宮本さんだぞっ。
そろそろお腹すいたから近くの中華料理店で温泉付きのお昼ご飯を食べようと思っているところさ。

このところ、京都福田の山城さんとか宝ヶ池健在のエトゥ君とか旧知の間がらの生コン工場にまめに連絡するようにしています。
というのも、このイワモル、間違いなく今後世界の生コン工場の標準的プロダクトになると確信しているからであります。

 宮本

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https://www.shinko-kenzai.com/fluidization/

てか、これ、さっき見つけたHPなんだけどさ、流動性のある埋戻し材料って結構どでかい市場なんだよ。
で、来日してるジョルジオにも昨日聞いたんだけど、エアモルみたいなもん(フォームドモルタル)で地中空洞や隙間を埋戻しする商慣習ってやっぱしイタリアとかEU諸国でもそこそこ売れてるらしいんだ。
そんでもって考えついちゃったってわけ。
残コン由来のめちゃ安イワモルをライセンスにして世界中の生コン工場相手に商売しようってアイディア。
みんな生コン屋さんである以上絶対に残コンに困っているはずなんだ。
その残コンを残コンステーションでイワモル原材料にして、現地の埋戻し市場に供給するんだよ。
すっごい綺麗なビジネスモデルだろ?
で、生コンポータルの役割って何?ってことなんだけど、これまでオワコンやオコシコン(/ドライテック)を情報発信して市場を作り出してきたように、しつこくしつこく毎日ブログでイワモルを発信することによって市場を作り出すのさ。
で、求められるイワモルに対して、生コンポータルが生コン工場とニーズをつなげるのさ。
なんか、これまでやってきた透水性コンクリート(ドライウェイ、ドライテック、オコシコン、オワコン)も結局このビジネスモデルに統合されるための手段だったような気すらしてくるんだ。
どうでもいいけど、お腹すいたな。

「コンクリートをもっと身近に」
残コンさん、残コン姐さん、僕、基本的に何がやりたいかって、興味のあることをやりたいんだよ。
だから、しがらみとか前後左右の顔色を気にするとか、そんなことに時間をかけたくないんだ。
興味を持っていることに共感してくれる人とただただ仕事してれば幸せでいられるんだからね。
というわけで、生コン工場向けに「イワモルライセンスパートナー募集」を始めます。
絶対損させません。
そこんとこよろしくお願いします!!

 宮本

 残コン女の子

す。すごい気合の入りよう。。
おい、お前ら、生コンをたくさん残してくれ!!
残ッコーン‼︎

 残コン姐さん



作者・宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

危険物取扱責任者(乙4)/1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士