2021/04/05
「産業DX《庭コン》《生コンビニ》《生コンマッチング》それぞれの機能や役割」(週刊生コン 2021/04/05)
生コンポータルのメニューは「庭コン」「生コンビニ」「生コンマッチング」に刷新されている。目的は産業の再定義、そして大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリート産業の創造。「産業DX《庭コン》《生コンビニ》《生コンマッチング》それぞれの機能や役割」(週刊生コン 2021/04/05)
B2B2B2C戦略とDX
⚫︎庭コン:https://www.nr-mix.co.jp/niwakon/subcontractor_list.html
先週の記事1: 【福岡】「インターネットで施主が優良施工者に出会うまで」大分総合建設・all round
⚫︎生コンビニ:https://www.nr-mix.co.jp/diy/sale/
先週の記事2: 「All roundファミリー御一行様生コンポータルにご来場いただきました」
先週の記事3: 「始まる《庭コンペイ》というサービスについて」庭コン便り #4
⚫︎生コンマッチング:https://www.nr-mix.co.jp/matching/
先週の記事4:「第1回フォトコンテスト《あなたの街のコンクリートと桜》」夏子ンクリート
先週の記事5: 「セメント新聞さんの協力を取り付けました!」夏子ンクリート
生コンポータルの目指す産業の再定義「大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリート
生コンポータルの立てている課題は生コン産業の閉鎖性とその打破にある。
縦割り・階層で区分された産業構造では発注者(施主)・施工・製造はそれぞれ分断され結びつきにくい。
互いに、より多く「とる」、なるべく少なく「ひく」、という二項対立を誘引する産業構造をインターネットと企業間連携で打破し、それぞれのセクターがシームレスに結びつきパートナーシップが醸成される産業構造に内側から有機的にシフトしたい。
そこでは、施主も施工も、施工も製造も、互いに「より良い」を追求するために存在する。
縦割り・階層でエネルギーが減衰するのではなく、個と個が蜘蛛の巣状に絆を作ることのできる産業構造にすることで、余計な中間搾取を打破したい。
掲げている「大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリート」はそんな産業構造の前提(ハードウェア)があってこそ駆動するOS。
そのために、これまで産業の辺境の役割を果たしてきたそれぞれのセクター(発注・施工・製造)を階層・縦割りではなく新しい関係性として定義づける。
⚫︎庭コン:https://www.nr-mix.co.jp/niwakon/subcontractor_list.html
これまで発注者(個人の施主)はものづくりのラストワンマイル(実際に庭や家を作る担い手)に直接発注することはなかった。
例えば大手ハウスメーカーに庭づくりを依頼する。
支払われるその金額の大部はその地域の支店経費、本社経費、利益などが抜かれて、出涸らし(言葉は悪いがあえて)が実際に体を動かして庭を作るその地域のラストワンマイルに届く。
そこには階層構造が必然とされ、悪い場合には純粋にものづくりに関わる費用と同じくらいの経費がかかる。
インターネットの現代にその階層構造の必然性はあるのか。
生コンが庭コンに寄せて設定した問いだ。
「お庭づくりは0円マッチング」庭コンでは発注者(施主)は直接ものづくりのラストワンマイル(施工)につながることができる。
⚫︎生コンビニ:https://www.nr-mix.co.jp/diy/sale/
施工者にとって生コン製造がより身近になることで生まれる利益がある。
流通は階層構造になる必要はない。
決済・口座取引上の流通の存在は必要にしても、ものづくりのパートナーである施工と製造の間に壁はいらない。
どの工場に行けばどんなサービスが得られるのかをよりオープンに、「近くて便利」生コン製造者を各種サービス入手のためのハブとして捉える。
ドライテックをはじめ、(残コンを由来とした)ブロック、残土処分、そのほか建設資材。
さらには、特定のルートでしか手に入りにくかった生コンクリートの調達自由度の改善。
参考記事: 《生コンアプリ開発》「ダンドリワークスと生コン製造有志らのミーティング」
インターネットと企業間連携で財の流通を見える化(DX)することでものづくりは進化する。
二項対立に陥りがちだった施工と製造をパートナーとして統合する。
生コンビニの想定する価値だ。
⚫︎生コンマッチング:https://www.nr-mix.co.jp/matching/
最後に、生コン産業の流動性を高める試み、生コンマッチング。
JISが定める1時間半の壁。
独占禁止法適応除外という一見保護政策のように見えて、製造者の自由な活動を鎖で阻むカルテルという甘い蜜。
地域、枠組みといった制約条件により流動性が生まれにくかった産業分野にインターネットと企業間連携で新しい流通を生み出す。
北海道と沖縄の生コン製造者が地域や枠組みの壁に遮られることなく自由に共同する。
縦割り・階層の壁や天井に阻まれることなく、点と点が自由につながる。
そのことで社会・環境(市場と顧客)が求めている価値(ポーラスコンクリート、リサイクルコンクリート他)を生コン産業全体が瞬時に統合・共有することができる産業構造。
産業DX「B(サプライヤー)2B(生コン製造)2B(施工)2C(発注者・施主)のコンカレント化」
縦や横の垣根なくシームレスに共同できる市場構造としての産業の再定義。
そこで生まれる新しい流通構造。
それが生コンポータルが掲げる産業の再定義、そして「大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容するコンクリート」を供給しうる産業構造。
DXの一環として生コンポータルのHPにその順序で「庭コン」「生コンビニ」「生コンマッチング」を配置している。
市場と顧客のニーズは、サプライヤーから製造・施工を逆流することで具体的な形(財)として応えられる。
ポーラスコンクリート舗装が届く。
リサイクルコンクリートで出来た構造物が届く。
新しい文脈の生コンクリートが市場と顧客に届く。
そこでは階層を経るごとにエネルギーは減衰することはない。
減衰しないエネルギーは市場空間を縦横無尽する。
デジタル空間でデータは劣化しないように、サプライヤーやものづくりのラストワンマイルが生み出すエネルギーは減衰することなく必要なところ(発注者・施主)に届けられる。
「産業DX《庭コン》《生コンビニ》《生コンマッチング》それぞれの機能や役割」
互いに分断されてきた産業構造のインターネットと企業間連携による世直し。
これまで辺境で抑圧されてきた全てのラストワンマイルたちの希望だ。
生コンポータルではその産業構造が1日も早く実現すべく引き続き全力を投じる。
宮本充也