2025/05/24
【富山県高岡市】 地域で発生した残コン(副産物)や震災瓦礫だけで オワコン®︎ を作って地域のインフラに還元するプロジェクト

現在オワコンの宮本さんは富山県高岡市に首っ丈です。そらゑをリードする玉名市職員・木内さんのみならず、高岡市には彌永さんと言う傑物がいました。松永さんとご一緒に訪ねたオワコンの現場ではこれから世界標準となるであろうすごいことが起きています
震災瓦礫や副産物だけでオワコンを作って地域インフラに還元
本日は富山県高岡市で起きている奇跡のような取り組みについてご紹介となりまっす
高岡市・彌永貴裕(いよながたかひろ)
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こちら、富山県高岡市のキーパーソン彌永さん(そらゑメンバー)は現在市内で発生する残コンを回収砂や回収粗骨材、またはジョイスラッジ、ひいては震災瓦礫を利用し粒状化(オワコン®︎にする)して市が管理する敷地の防草やぬかるみ、排水対策に適用するプロジェクトをリードしている。さらに、老朽化しまた廃止された地下構造物(排水管など)の撤去費用が嵩むため、残コン由来のジョイスラッジや地域で比較的容易に得られるフライアッシュなどを利用して製造するCLSM(イワモル)による地下空洞充填についても検討が始まった。
回収骨材や震災瓦礫で粒状化
オワコンを製造するには普段「オワコンの素」(re-conZERO EVO)が用いられているが、実は広大な表面積を特徴とする粉体であれば量さえ入れれば同じく粒状化可能。つまり、小麦粉でも塩でも米糠でもセルドロンでも粒状化が可能。と言うことは、残コンに生コン工場の困りものであるスラッジ(ジョイスラッジ)や回収骨材を大量に入れて、さらに足りなければ震災瓦礫を大量に混ぜ込めばそれはそのまま オワコン®︎ になる。 能登半島で発生する膨大な震災瓦礫の有効な適用先として高岡市ではオワコンの採用を進めていく
スラッジもジョイスラッジにして残コンに混ぜる
生コンスラッジにJOISメソッドを適用すると
生コンクリートの細骨材や練り水に置換可能な液体混和材「ジョイスラッジ」が出来上がる。オワコンになる残コンであれば必要な強度も限定的であるし回収骨材や震災瓦礫と一緒に好きなだけ処分することができる。また、こちら液体混和材「ジョイスラッジ」にフライアッシュなどSCMsを配合すればそれはそのままCLSM(イワモル)になる。高岡市のみならず全国各地で深刻化する地下空洞の地産地消なソリューションとしてそのまま適用可能
高岡市とそらゑ、元気なインフラ研究所、そしてJOISなど真摯な技術者の皆さんの交流は拡大しています
みなさん高岡市を見習いましょう
現場で交流していてとても感心したのは高岡市職員の皆さんは誰も指示を待つことなく自身が貢献しうることを黙々と(しかも笑顔で!)こなしていたこと。地域の生コン工場の困りごとである残コンをマッチングアプリ(「残コンさんいらっしゃい!」 by qnote)でオワコンにし、さらに震災瓦礫なども利用しつつ地域のインフラ維持管理に役立てていくこの取り組みはきっと世界の共感を得て力強く広がっていくことだろう
「コンクリートをもっと身近に」
それもこれもまずは知ってもらうために「伝える」ことが重要ですっ
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。