2025/07/02
残コンもスラッジも回収骨材も100%再生可能なソリューションは多様な技術が統合的に応用されて創造されます

生コン産業が始まってから全ての関係者を困らせてきた厄介者であり根本的な解決策も生み出されることのなかった社会課題「残コン」が多様な技術革新の統合的な応用により今完全解決を見ようとしています
残コンもスラッジも回収骨材も100%再生へ
本日はいよいよ完全解決を見ようとしている残コンソリューション開発最前線のご紹介でっす
「固まらなかった」 前回までのおさらい
フェラーリさん:三日目、セメント、水が入ってないテストピースがこうなりました↓
オワコンの宮本さん:ありがとうございます。強度、出ないってことですね。。 ただ、当日の残コンとブレンドってのはやっておきたいところです。それを想定して、通常の21-18-20の生コンと半々の割合でブレンドした実験を、当日の実際の残コンからサンプルを取り出して試験練りお願いします! 全部回収材料(スラッジ、骨材)という究極の配合で生コン練ってみた。強度はどうだった? 今後の展望は?
というやりとりがあったので、早速本日(2025/07/02)フェラーリさんにて当日の残コンを用いて試してみました実際の残コンを結合材供給源として利用したアウトレットな生コンの試験練り!
当日の残コンを結合材供給源とする
こちら、さっきまで現役バリバリだったJIS生コンの残コンってことはほぼ生コン。 仮にスラッジ(ジョイスラッジ)と回収(粒状化再生)骨材だけで練った生コン(のようなもの)の強度が期待できないとしても、残コンと1:1(容積)で混ぜればワンチャン生コンに戻るのではないか、という期待を込めた試験練りです
ジョイスラッジ製造
正真正銘のスラッジは生コン関係者みんなの厄介者です
加工して攪拌すると
流動体に。回収セメントともいうべきジョイスラッジ。こいつを、さっきの残コンにぶっかけます
残コン + ジョイスラッジ で増量!
フローアブルな生コンになりました。粉体リッチですね。さて、フレッシュ性状はどうでしょう?
材料全ては生コン(残コン)由来だからそりゃ生コン(のようなもの)にはなるよなっ。あとは強度だなっ
残コンもスラッジも回収骨材も100%再生
フェラーリさん:残コン10リッターにスラリー10リッターを混ぜました。
オワコンの宮本さん:ありがとうございます! 同じ容積で管理ですね。 そうなると、粉体リッチになると思うので、次に機会がありましたらまずはジョイスラッジ(スラリー)と回収(粒状化再生)骨材で生コン(全然強度が出なかったやつ)を作っていただき、同じだけの容積の残コンと混ぜていただけますようお願いします。これ、素晴らしく価値のある取り組みだと思います
これで、残コンもスラッジも全く廃棄せずに有効利用(マッチングアプリ、またはブロック、粒状化再生骨材などの災害備蓄)する未来がひらけた。強度結果は乞うご期待!
「コンクリートをもっと身近に」
やればやるほど「失敗」なんてないんだなって思います。「気づき」言葉を大袈裟に言い換えれば「発明」ってことだよねっ。アプリなどITとコンクリート技術が組み合わさるとさまざまな未来がひらけますっ
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。