2025/12/24
【電気代節約50%強】あなたの工場どっちの方式? コンプレッサーの制御設定と型式変えるだけ
生コンポータル(株式会社 長岡生コンクリート)では国プロ受託コンソーシアムCUCOの製造設備分科会に参画し生コンプラントの脱炭素(につながる消費電力量の節減)の研究開発に従事しています。研究成果を受けてこの度コンプレッサーの更新を行うことになりました
コンプレッサーの型式/設定変えるだけ 生コンプラントの電気料金50%強節約?!
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本日はコンプレッサーの設定制御方式と型式を変えることで発生CO2量(消費電力量)を削減する研究についてのご紹介ですー。。
コンプレッサーの型式と設定を変えるだけ(CUCO製造設備分科会)
詳細説明は避けるものの、要するにコンプレッサーの型式並びに設定変更(稼働を制御すること)で消費電力量(つまりCO2発生量)をおよそ半分まで減じることができる研究が現在CUCO製造設備分科会で展開されている。この研究は脱炭素という観点からももちろんだが、生コン工場の省力化という観点からも非常に有意義。
「2030年までに生コンプラントの消費電力を現在の水準から30%削減します」(CUCO所属二見メンバー)
・鹿島建設とのCUCO実験pjtにて、生コンプラントが使用している電力量の約半分がエアコンプレッサだと判明
・コンプレッサで作られた圧縮空気は、どこでどのくらい使われているのかを追跡
・セメント貯蔵瓶のエアレーションがその7割くらいを消費しているというデータが得られた
・エアレーションは製造をしていない時間帯でもプラント内で常に作動している
・これを間欠運転に切り替えても製造に問題は起こらないであろうという実験を行い、日工がそのシステムを開発 を担当
・エアコンプレッサの運転自体も昔から初期設定のまま稼働しているが、もっと省エネで運転することも可能ではないか?
・その実験、検証を行ったのが今回の論文の主旨
・コンプレッサの圧力設定を変更するだけで、一日あたり約2〜4%の電力削減効果が認められた
・コストをかける事なく、消費電力量の削減(=CO2の削減・電気料金の削減)に効果がある事を土木学会の論文として発表
・引き続きCUCOでは、他の削減手法を模索しつつ「社会実装」を目指す
(当社担当:ふたみたけま)
(従来型)定速式コンプレッサー
ちなみに、ICC池上さん、そして二見さんによれば当社(ICC)が採用しているのは従来型(写真)ということでインバーター式に比べると初期投資こそ抑えられるものの運用コスト(省エネ性能)に劣るそうだ。こちらを売却し、新たにインバーター式の導入を予定している
コンプレッサー2つの型式
写真は定速式(ICC)のコンプレッサー。CUCO製造設備分科会の研究成果によれば明らかに型式と設定(制御方式)を変えるだけで電気代がお得になるということなので、現在研究に並行してインバーター式への更新作業を進めているところ
- 一定速式(定速式)
- 特徴: モーターが常に一定の速度で回転します。
- 制御方法: 空気が余った際は「アンロード(無負荷運転)」や「自動発停」によって調整します。
- 用途: 空気の使用量が常に一定で、最大負荷に近い状態で連続運転する場合に適しています。
- インバーター式
- 特徴: 空気の使用量に合わせてモーターの回転数を自在に変化させます。
- メリット: 必要な分だけ空気を生成するため、一定速式に比べて電力消費を抑える省エネ効果があります。
(出典:GoogleのAI)
詳細については研究中ということでお知らせできない内容もございますが生コンプラントの省力化のために鋭意努力してまいります
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型式/設定 変更で節約できる生コンプラント運用
こちら、更新予定の型式(インバーター)に変更するだけで、設定変更を伴わなくとも削減電力料金ベースで月々のリース払い料金と同等(つまり、投資リスクゼロ)になる。つまり、リース満了(6年目以降)は削減電力量分エンジョイできる計算となる。さらに、設定変更制御(CUCO研究中)の効果を見通せばかなりのコスト削減を期待できるそうだ
「コンクリートをもっと身近に」
この手の研究は華やかさに欠けるけれども実際国内3000工場の電力量が仮に50%削減ってなったら、事件だよねっ。あまつさえ、地球規模に及んだら。。
オワッコーン‼︎
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作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。
