2025/09/17
「2030年までに生コンプラントの消費電力を現在の水準から30%削減します」(CUCO所属二見メンバー)

本ブログでご紹介するプレゼン資料はコンクリートの製造設備を対象とした分科会として、CO2排出の削減、消費エネルギー低減についての検討を行う一環としての実験結果の発表である。「GI基金事業」では研究開発・実証から社会実装までを目指しており、そのラストワンマイル、実際に製造・販売を行う生コンプラントとして参画している(CUCO所属二見メンバー)
2030年までに生コンプラントの消費電力30%削減 CUCO
本日はCUCOで取り組まれている生コン製造設備消費電力削減プロジェクトの模様をお伝えしますー。。
コンクリート製造プラントにおけるエアコンプレッサの設定による消費電力低減効果の検討
土木学会_2025_プレゼン資料_NR.pdf 本プレゼン資料は土木学会大会2025熊本でCUCOとして発表されました
要点整理(二見武馬)
・鹿島建設とのCUCO実験pjtにて、生コンプラントが使用している電力量の約半分がエアコンプレッサだと判明
・コンプレッサで作られた圧縮空気は、どこでどのくらい使われているのかを追跡
・セメント貯蔵瓶のエアレーションがその7割くらいを消費しているというデータが得られた
・エアレーションは製造をしていない時間帯でもプラント内で常に作動している
・これを間欠運転に切り替えても製造に問題は起こらないであろうという実験を行い、日工がそのシステムを開発 を担当
・エアコンプレッサの運転自体も昔から初期設定のまま稼働しているが、もっと省エネで運転することも可能ではないか?
・その実験、検証を行ったのが今回の論文の主旨
・コンプレッサの圧力設定を変更するだけで、一日あたり約2〜4%の電力削減効果が認められた
・コストをかける事なく、消費電力量の削減(=CO2の削減・電気料金の削減)に効果がある事を土木学会の論文として発表
・引き続きCUCOでは、他の削減手法を模索しつつ「社会実装」を目指す
コンプレッサの設定を変えるだけ
灯台下暗しとはこのことでコンプレッサにインバーター式と非インバーター式があるなんて知らんかったです。それぞれにそれぞれ特徴があるみたい
なんと、コンプレッサの設定を変えるだけで消費電力の削減が図られるそうです。詳しくは生コンポータルの二見メンバーまで直接お問い合わせください
二見メンバーによればこうした細部の工夫の集積で2030年までにおよそ30%の電力量削減が見込まれているそうです
2030年までに生コンプラントの消費電力を30%削減します
なお、二見メンバーが学会関係者が見守る中豪語したところでは「2030年までに生コン工場の消費電力を30%削減」されるという。そのあり方を世界規模に広げていくだけで恐ろしい量のCO2削減が必至。ゴイスー、二見メンバー
「コンクリートをもっと身近に」
それにしてもすごいよねっ、CUCOに参画しているとはいえ一介の生コン屋がぶち上げたもんだよねっ
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。