2025/11/08
単位セメント量270kgと単位高炉スラグ微粉末量300kg(改質スラッジ内割40%置換)の経済比較
単位セメント量270kgと単位高炉スラグ微粉末量300kg(内割40%改質スラッジ固形分で置換)はおよそ同程度の強度発現となります。スラッジを高度利用した生コンクリートの経済比較を以下に示す。
カーボンニュートラル生コンの経済性
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本日はオワコンの宮本氏にしては珍しく論文ぽいお堅い内容のブログとなりまっす。。
アルカリ刺激剤 改質スラッジとは?
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生コン工場みんなの困りごと生コンスラッジ(は通常最終処分場に廃棄されている)を特殊混和材Mapecubeで改質します。
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グローバル企業MAPEIが開発した特殊混和剤Mapecubeを添加して改質スラリー状にする。
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スラリー化させた改質スラッジを生コン車に直接後添加して製造する規格外コンクリートの出荷が始まる。 生コンスラッジ結合材比20-40%配合生コン(オワコン/オコシコン/イワモル/ザンコン™︎)製造・出荷が始まる
原材料単価(/kg)
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とある工場の原材料単価
セメント:16.6円/kg
高炉スラグ微粉末:12.3円/kg
Mapecube A材:1,000円/kg
Mapecube B材:500円/kg
(上記はどことは言えませんがとある一般的な生コン工場の原材料単価)
改質スラッジは固形分質量に対してA材0.3%B材0.8%使用。
0.3%(A材)→3円/kgスラッジ
0.8%(B材)→4円/kgスラッジ
Mapecube合計7円/kgスラッジ
改質スラッジ高炉スラグ微粉末300kg内割40%置換
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300kgの高炉スラグ微粉末の40%を改質スラッジ固形分に置換する。
高炉スラグ微粉末180kg
180kg×12.3円/kg=2,214円
120kg×7円/kg=840円
合計3,054円/m3
一方、普通ポルトランドセメント270kgの場合は、
270kg×16.6円=4,482円/m3
地域によってはOPCとBFSの価格差がもっと大きいところもありますよね。それに、フライアッシュとか他のSCMsとかでも試してみたら面白いかも。では、結論に移りたいと思います。
オワコンの宮本のやつ、論文形式の文書は10分ともたねえからそろそろ結論に移るぜっ
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結論!スラッジ使うとm3/1,428円も安くなる!
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これ、生コンスラッジを使った生コンは普通ポルトランドセメントを使った生コンに比べて同程度の強度発現にてm3あたり1,428円安くなることがわかりました。おーい、誰か、これ、読んでますかーーーー。てめえの工場がこれ捨てるのに数百万円、下手すると数千万円、年間処分料かかってたりしてませんかーーーー。それとも、これ、誰も読んでませんかーーーー。
まあ、こういうことを書くと、やれ、「うちは規格外品ほとんど出ないから」とか「設備がかけられないから」とかできない理由を宣う勢が出現します。一生、やってなさい、飽きました、お前たち、次の人生は、多分、ゲジゲジとかです
というわけで、論文ぽいブログ、おしまい。
「コンクリートをもっと身近に」
こういうのも、読まれず、知られなければ、世の中を変えられない。だから「伝える」情報発信大切ですっ
オワッコーン‼︎
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作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。
