2025/07/25
スラッジ固形分をセメント内割で40%まで置換しても強度に大きい低下は見られませんでした。今度は高炉スラグ微粉末で試してみたいと思います

オワコンの宮本さんは今興奮しています。いいですか。捨てると高額に及ぶ処分費でお馴染みあのスラッジケーキを1m3あたりセメント内割で240kg(含水率50%のため水分は練り水置換)配合しても強度が落ちないという結果が出ました
スラッジ240kg(含水率50%)くらいまでならセメント内割で配合しても強度低下しませんでした
本日はフェラーリさんがリーダーとして実験が繰り広げられている改質スラッジ「ジョイスラッジ」の話題ですー。。
スラッジケーキを改質してセメントに置換します
こちら白石建設のスラッジケーキは含水量50%程度。これ、およその生コン工場では捨てる以外に方法がない厄介者
ハンドミキサで攪拌。 こちら、バックホウなどでも行えます。そして、とある加工を施すとジョイスラッジ(改質スラッジ)が得られます
今回はこちらの改質スラッジ(ジョイスラッジ)をセメント内割で置換(20%-40%-60%)してブランクコンクリートに対する強度変化を確認しました
20%置換
7日強度14.1N/mm2。スラリー(改質スラッジ)を20%、たとえばセメント量が300kgだったら固形分で20%のため、含水率50%のスラリーを120kg配合した計算となります。いいですか、スラッジケーキを1m3あたり120kg配合しても強度は大きく落ちませんでした。なお、ブランクコンクリートの7日強度は14.8N/mm2でした
40%置換
つまり、改質スラッジを240kg配合しても20%との変化は誤差の範囲。これ、やばくないですか。ユー、規格外コンクリートには必須で配合しちゃいなヨ、である。オコシコンとかオワコンなら1m3あたり200kgのスラッジを入れていいんだぜっ、である。なんなら、イワモルとか流動化処理土(CLSM)にももりもり入れてもいいんだぜっ、である
60%
改質スラッジ360kg配合した時点でようやく大きな強度低下が見られた。ここまでの結果から察するに、40-60%のどこかのポイントで大きな強度低下が見られるということになる。次は、高炉スラグ微粉末で試してみようと思います。多分、OPCよりも絶対結果が良好な気がする。それはJIC森先生も同様のコメントをされておられました。乞うご期待
今回の実験は専門家にしか伝わらねえと思うがすげーことが起こってるってことだけは事実だっ
規格外コンクリートは JOIS by CD協会
Japan Out-Industrial Standard
「コンクリートをもっと身近に」
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。